信用取引の諸費用②(逆日歩)
信用取引にかかるコストの続きです。
ここでは逆日歩について説明します。
コストと書きましたが、逆日歩は信用売りをした売方にはコストになるのですが、信用買いをした買方には逆に収入になるのです。

信用取引、空売りの流れ・しくみ」で信用売り(空売り)の仕組みについて説明しました。
仮にある貸借銘柄のA株に悪材料が出たとします。
A株の株価の下落を予測して空売りをしかける売方がたくさん集まってくるでしょう。
空売りの注文が増えると、空売りのためのA株を証券会社は調達しなければなりません。
最初は証券会社内で補えていた空売り用のA株が足りなくなり、証券金融会社というところからA株を借りてきます。
さらにA株の株不足が起こると銀行や生命保険会社などの機関投資家などからA株を借りてくるのです。
もちろんこのA株を借りるためには費用がかかりますので、証券会社はA株を貸してくれた企業にレンタル料を払わなければいけません。

これが逆日歩でよく「逆日歩が発生した」と言います。

そして、今度は証券会社が売方の個人投資家から逆日歩を徴収する事になるのです。
また、逆日歩が発生したA株を信用買いした場合、買方には逆日歩が支払われます。
証券会社にとっては、信用買いしてくれた株券を売方の空売りのために使えるので、買方にその分逆日歩を支払いましょうという考えなのです。

逆日歩が発生した銘柄は毎日証券取引所から公表されます。
楽天のマーケットスピードやイートレードのHETなどのトレーディングツールなどでも逆日歩が発生した銘柄を一覧で表示してくれますし、個別の銘柄情報でも逆日歩の料金まで見ることが出来ます。

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続いて逆日歩の金額についてです。
逆日歩の金額は一日単位で考えられ、まだそれほどの株不足ではない場合は一日一株で数十銭単位です。
しかし、さらに売方が殺到して株不足が深刻になると逆日歩の金額は跳ね上がります。

よく新興の銘柄などでは株価数万円の銘柄で2000円くらいの逆日歩が発生したりするのを見かけます。
例えば2000円の逆日歩がついた3万円の株価の銘柄を10株空売りして一週間保有してたとすると、逆日歩だけで (10 * 2000 * 7) = 14万円という高額なコストがかかってしまうのです。
これでは売方は我慢できずに空売りした株を買い戻す事になるでしょう。このような売方の心理を逆撫でして、また、逆日歩の収入狙いで信用買いをしかける買方もいます。
逆日歩に我慢できない売方は買戻す事で株価は上昇するので、買方にとっては株価も上がり逆日歩も入り大きな利益をもたらすのです。
この流れを、「売方の踏み上げ」、「売方を担ぐ」などと表現します。

以上が逆日歩についてです。信用取引はあまりしたくない、現物株の買いだけでいいという人でも、こういう逆日歩や売方の心理などを知っている事は非常に重要です。
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